手始めにRealVideoサーバー7.0と戯れる

 

2000-6-25

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尾上泰夫

ストリーミングビデオをと言われても、しっくりこない諸兄には実際に試していただくことで理解の助けになるよう今月はいきなり実験用ストリーミングサーバーの構築を行ってみたい。

サーバーの構築と言っても実験だけの範囲なら、プライベートのLAN上で、たいして気を使うこともなく出来る。

コンピュータのデータを扱う雰囲気が分かっていただけたら幸いだ。

実際の運用には遥かに多くの考慮すべき要素が含まれるので、アウトソースされることが懸命だが、作業を依頼する要領を理解する上で役立つに違いない。

それでは実際のストリーミングビデオで利用するサーバーのソフトを入手してみよう。

現在、メジャーなストリーミングサーバーは3種類有る。

RealVideoと、QuickTimeと、WindowsMediaである。

この中でRealServer Basicは、評価版として無償でダウンロードすることができ、25ストリームの同時配信、 ライブ&オンデマンドのストリーミング配信を実現することができる。

http://www.jp.realnetworks.com/products/basicserver/index.html

一方、QuickTimeは、Apple社のオープンソースの方針で、ソースコードを開示しているので、多くのUNIXサーバーにコンパイル可能だし、メジャーなフリーUNIX用のバイナリー仕様もあるが、プログラマーでないと敷き居が高いので、バンドルされていてインストールのたやすいるMac OS X サーバー(BSD 4.0)を購入するのが懸命だ。

Mac OS X Server の下で稼働する QuickTime Streaming Server を使えば、何百というファイルを同時に 2,000 人を超える利用者に配信できる。(利用者側は QuickTime 4 が必要)。準備として、Macintosh G3かG4のハードディスクのファイルフォーマットをMac OS X サーバー専用にしておく必要がある。

http://www.publicsource.apple.com/projects/streaming/

また、WindowsMediaServerであるWindows Media サービスは、Windows NT および Windows 2000 Server プラットフォームの中核機能だ。これは、追加のライセンス費用やクライアントのアクセス ライセンスが必要ないということを意味している。さらに、Windows Media サービスは、最大 9,000 までの同時ストリームをダイヤルアップ ユーザーにやさしいビット レートでサポートしている。

http://www.microsoft.com/japan/windows/windowsmedia/technologies/services.htm

コンテンツの制作に必要なツールも一緒提供されている。

http://www.microsoft.com/japan/windows/windowsmedia/technologies/tools.htm

こうして見ると、実験に適していているのは、どうもWindowsMediaのように思うが、コンポーネントの稼動にOSがNT Server である必要が有るので、今回はRealServer BASIC 7.0のダウンロードから始めたい。以下のURLから無償の評価版をゲットする。

http://proforma.real.com/rn/servers/univdwnld/index.html?src=home_072000_serve,srvrmn_072000,srvrbsc_070500&ulf=bas

いくつかのアンケートや仕様許諾に目を通してから最寄りのポイントを選んでダウンロードを行おう。8MBほどになるので、接続スピードによっては10分以上はかかるかも知れない。

もちろんコンテンツ制作に必要なRealProducer BASICを忘れずに。

http://www.jp.realnetworks.com/products/authkit/index.html

表示に必要なRealPlayer Basic も無料でダウンロードできる。

http://www.real.com/player/index.html?lang=jp&hts=yes

 

その間にRealServer 7.0に必要な対応OSおよびハードウェアを見ておこう。

Intel Pentium Windows NT 4.0 or 2000 Workstation or server

Linux 2.2,glib c6

FreeBSD 3

SCO 7.0.1 / 7.1.0 / 7.1.1

Sun SPARC Solaris 2.6 / 2.7 / 2.8

SGI IRIX IRIX 6.2 / 6.5

などが上げられる。

Workstationで動作可能なのは助かる。

必要なメモリは、快適に動作するためには、少なくとも128MBのメモリを用意したい。

ちなみにRealServer Professionalでは、256MBのメモリを推奨している。

メモリを増やすことにより、RealServerが同時接続できるクライアント数を増やすことができる。

コンテンツを配信するのに必要な帯域幅は、以下の式で計算できる。

"データレート(Kbps)"×"同時配信ストリームの最大数"

RealServer 7.0アプリケーションでは、約8MBのディスク容量とストリーミングコンテンツ用のディスク容量 が必要となる。

1つのストリーミングコンテンツに必要とされるディスク容量は、

"データレート(Kbps)"×"ストリーミングコンテンツの長さ(秒)" / 8 = 必要なディスク容量(KB)となる。

筆者の用意したPCは、普段ノンリニア編集ボードなどの評価に利用する600Mhz Windows NT4.0 Workstation ServicePack5 、メモリー512MB、HDが4GB空いている状態だ。

インストーラーをダブルクリックして始めよう。

ライセンスを購入した場合はライセンスファイルを設定するが、試用の場合は未記入で次へ進み、試用許諾を「Accept」しよう。

管理者のユーザー名と、パスワードを設定する。

その後TCP/IPのポートを設定して行くが、練習では統べてデフォルトのままをお勧めする。

インストールが終わると、このようなファイルがコピーされている。

デスクトップへ置かれた「RealServer 7.0 Administrator」をダブルクリックしてブラウザーを開き、先に設定した管理者IDとパスワードを入力すると「Streaming Quik Start」が表示されるので、ガイドに目を通しておくと良いだろう。

実はこれだけインストールは完了しているのだ。

試しに同じネットワークに繋がっているマシンでRealPlayerを起動して、以下のアドレスを入力すると、デフォルトでインストールされるムービーが再生出来る。

rtsp://RealサーバーをインストールしたマシンのIPアドレス/g2video.rm

実際のファイルの置き場は、先にインストールされたサーバーファイルの中のディレクトリー「Content」の中に存在する。

ここへRealProducerで変換した自分のムービーを入れておけば直接見ることができる。

CD-Rなどにファイルを焼き込んで、ディレクトリーパスを設定すれば、これも閲覧可能だ。

本来はWebサーバーから、メタファイルによるリンクをのだが、パス。

もちろん実際の運用には、細かな設定を必要とするが、今回の入門では、ここまでで遊んでほしい。

すこしは身近に感じていただけただろうか?

ストリ_ミングビデオが楽しくなっていただけたら幸いである。


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